PJCS2018全国ベスト8構築の「構築の作り方」
こんにちは、みずみです。
今回のブログは、
・読みやすさ
・構築の作り方(構築の決め方、組み方、気にしている点、調整方法等)
この2点を意識した、構築記事というよりかはコラム記事に近い書き方をしています。
ですので、構築の作り方や選び方に困っている初心者~中級者向けの内容かなと思っています。(もちろん上級者の方にも良いものを意識しています)
みずみについて
VGC2014よりポケモン対戦を始める。
VGC2015のオフ大会より徐々に頭角を現す。
VGC2016のオンライン予選で惜しくも34位と全国大会を逃すが世界大会の権利を獲得。
勢いのままに非公式全国大会「バトルロードグロリア」にて全国ベスト8に。
しかしVGC2017では国内予選68位で惨敗。非公式全国大会「バトルロードグロリア」も一歩届かず予選落ち。
そして悔しさをバネに挑んだVGC2018では遂に悲願の全国大会出場権を獲得、更に全国大会ではベスト8とノリに乗っているところを世界大会で惨殺され世界の厳しさを知ることに。
構築を選ぶために必要なプロセスとして私は以下の手順を踏んでいます。
① 環境に多い構築・強い構築を列挙する
② ①の構築の大半に有利な「素早さ操作技」「タイプ」は何かを検討する
③ ②で見つけた有利な要素を手掛かりに相性の良いポケモンを見つける
④ 基本選出を作る
⑤ 5、6匹目のポケモンを選ぶ
以下当時の私が実際に行ったプロセスを文章で再現していきます。
① 環境に多い構築・強い構築を列挙する
当時の環境に影響を及ぼしていた構築は3つあると考えていました。
・メガメタグロス(対面+サイクル),(oror)
・雨(ビート)
それぞれの構築が持つ「強い要素」を抜き出していくと、
(この行為は、その構築がなぜ勝てているのか?なぜ人気なのか?という理由を明確に示してくれて、今後の構築作りに役立つのでどのルールでも大事な考察です。)
この2点が共通していると気づきました。雨以外の2つには「フェアリー半減のメガシンカを採用している」という要素も共通しており、これはメガ枠の中では採用率が高かったメガリザードンYも同様でした。
(余談ですが、この時点でガオガエンというポケモンが嫌でも環境の中心となっていたことが分かります。経験上こういったことも言語化して留めておくのも大事になります。)
更に強い構築としては2つ。
・メガリザードンY(ビート),or(+)
・メガガルーラ(サイクル)
メガリザードンYは雨に対して特性を活かして張り合え、対グロスと対ゲンガーにはヒードランと合わせてビートしていけば強く戦えるというプレイ感でした。
メガガルーラは使用率に関して言えば相当低かったのですが、自分で試してみると普通の構築(初見殺し要素がない)に対して7~8割は勝率がでるという検証結果だったので、どのタイミングで使用率が上がってもおかしくないと考えて警戒していました。
(このように自分で実際に試してみるという行為は非常に大切で、ネットに転がっている情報や構築、先入観だけで強さの上限を決めてしまうのは時にかなり危ない結果になってしまうので気を付けましょう。)
② ①の構築の大半に有利な「素早さ操作技」「タイプ」を検討する
①で列挙した構築をまとめると全部で5つ。
・メガリザードン
・雨
このように整理して一歩引いた視点で考えると、有効な素早さ操作は「トリックルーム」「追風+凍える風」であるとすぐに判明しました。
また有利とまではいきませんが「水タイプと炎タイプ」がどの構築に対しても使い勝手が良さそうであるとも感じとれます。
サラッと書いてしまいましたが、この見つけ出す行程は時間をかけて吟味する必要があります。ここで間違えた考察を結論にしてしまうと今後失うであろう時間はとてつもないものであることは明らかです。ですので慎重に、実際の対戦を意識して考えることが重要です。
③ ②で見つけた有利な要素を手掛かりに相性の良いポケモンを見つける
②で得た情報を使ってポケモンを選定していきます。
以下が当時の僕が素早さ操作において環境を加味して使える範囲内のポケモンであると設定したポケモンです。
・トリックルーム:
・追風:
・凍える風:
それぞれに魅力があってどのポケモンを使うか決めかねていたのですが、唯一「トリックルーム」だけが環境の中心であるガオガエンを炎タイプアタッカーとして採用できていて使用価値を最大限高めれていることに気づきました。この時点で縦の相性も抜群でレヒレに対して強い「トリックルームメガゲンガー」が素早さ操作枠として最適であると導き出せました。
残る4匹を選んでいきます。
④基本選出を作る
3匹目、4匹目は環境の中心となっているメタるべきポケモンに対する動きと構築バランスを見て決めるのが良いと考えています。
まず環境の中心となるポケモンに対するアプローチとしては通常は以下の2点が有効です。
・倒す
・有効打を持たせたない
今回の環境の中心は今までの考察からガオガエンであることは明白です。すでに決まっている2匹を意識した上でどちらを達成しやすいかを考えた結果、「倒す」というアプローチであると結論づけました。メガゲンガーの特性を考慮するとできるだけ居座らせたい、つまり有効打を持たれることは確定している、ということが最大の理由になります。
そうなると求める3匹目の要素としては、
・ガオガエンを1発で倒せる
以上の3点となり、見つけ出したのが「ほろびの歌」「ハイドロカノン」を採用した水Zアシレーヌ、となりました。(最遅の場合は同速ですが環境に存在しなかったので無視できる範囲であると判断しました。)
ここまで決まると4匹目は補完を重視して決めるのが良いと考えています。この3匹では水タイプと草タイプに対して手薄であると感じたので、それらに対して攻守共に優れている草・鋼タイプの中から柔軟な動きのできる最遅カミツルギを選びました。
⑤ 5、6匹目のポケモンを選ぶ
5、6匹目は基本選出の4匹では勝てない相手に対して選出するポケモンになります。対戦をある程度繰り返して割り出していくのが簡単な方法でしょう。
ここで抑えておくべきポイントは2つ。
・なぜ基本選出で勝てなかったか(素早さ操作が活きてない?耐性面が良くない?など)
・どんな要素を持つポケモンを選出すれば勝てるか(タイプや特性など)
実際に対戦を重ねるとこの4匹では雨構築やメガリザードンYに対して勝ちづらいことが分かりました。勝てない理由の大半は雨構築・リザードンYの両方に対してトリックルームを上手く貼れていない、貼れてもトリックルーム中に上手く攻撃できていないからであることに気づきました。言い替えると「トリックルームを活かせていない」ことになります。同時にこれはモロバレル入りの構築に対してもおそらく同じような感覚になるだろうということも簡単に想像できました。
以上より5匹目に求める要素として浮かび上がってきたのが
・水タイプ(雨)と炎タイプ(リザードン)に余裕がある
・トリックルームに頼らない
・モロバレルのキノコの胞子に対して強気に動かせる
そしてこの条件に見合うポケモンとして、特性が防塵のジャラランガZ持ちのジャラランガが浮かび上がりました。
ラスト6匹目はここまででほぼ想定していないトリックルーム構築に対して有効なポケモンとして、また全国大会の決勝トーナメントはBO3だったので動きがバレてしまった2本目の基本選出としてあらゆる攻撃技や挑発に対して安全にトリックルームを決めれるようになるピッピを採用しました。
完成!これで全国大会ベスト8になることができました!
以上が構築プロセスになります。
どうでしょうか?やや突飛な発想をしている部分も多少あるかと思います。
ですが、一度「思い込み」を剥がして考えてみることがポケモンにおいて非常に重要であると考えています。もしかしたらコイキングも強いかもしれない?というくだらない疑問がきっと成長につながると私は考えています。
また、何も考えずプレーすることもかなりの時間を浪費することになります。常にそのルールにおいて強い「要素」を考えること、勝てているときや負けている時のパターンを見つけ出すこと、この2点は構築作りにおいて重要なプロセスとなっていきます。
この記事を読んだあなたとどこかの大会で会えることを楽しみにしています!!